透明度

結婚指輪や婚約指輪として人気の高いダイヤモンドを選ぶ際、「4C」と呼ばれる基準を耳にすることがあるでしょう。この4Cの一つに「クラリティ」があり、これはダイヤモンドの透明度を表す重要な要素です。ダイヤモンドは、地球深部の高い圧力と熱によって、長い年月をかけて結晶化された天然の鉱物です。そして、自然の力によって生み出される過程で、ごく小さな傷や内包物が含まれることがあります。この傷や内包物のことを「インクルージョン」と呼びます。ダイヤモンドのクラリティは、これらのインクルージョンがどれだけ存在するか、またその大きさや位置、性質などによって評価されます。 インクルージョンは、肉眼では確認できないほど小さなものから、肉眼でも確認できる大きなものまで様々です。当然ながら、インクルージョンが少ないダイヤモンドほど、より美しく輝き、価値も高くなります。逆に、インクルージョンが多いダイヤモンドは、輝きが損なわれ、価値も低くなる傾向にあります。しかしながら、インクルージョンは天然であるがゆえに、その存在自体がダイヤモンドの個性とも言えます。インクルージョンを「そのダイヤモンドの物語」と捉え、愛着を持って身につける方も少なくありません。大切なのは、ご自身の価値観や予算に合わせて、納得のいくダイヤモンドを選ぶことです。