結婚式で父親が着るモーニングとは？

結婚式で父親が着るモーニングとは？

モーニングとは

– モーニングとは

モーニングとは、男性が昼間の格式高い場面で着用する正礼装のことを指し、正式には「モーニング・コート」と呼ばれます。

結婚式や授賞式など、特に重要な儀式や式典で着用される、正装の中でも最高位の服装です。
その名前が示す通り、午前中に始まり午後早い時間帯に終わるような儀式にふさわしいとされています。

モーニングの特徴は、前裾が大きくカットされた燕尾服と、縞模様の入ったコールパンツを組み合わせることです。

それに加えて、昼間の正礼装にのみ着用が許される、襟の詰まったウィングカラーシャツや、灰色のベスト、シルバーのネクタイなどを合わせて着用します。

結婚式においては、新郎がモーニングを着用することが多く、格式高い結婚式を望む新郎に選ばれています。

モーニングの構成

結婚式の新郎が着用するモーニングは、格式高い正装として、いくつかのアイテムで構成されています。

まず、モーニングの顔とも言えるジャケットは、黒か濃紺の一色で仕立てられます。丈は膝上あたりまであり、燕尾服のように後ろが長くなっているのが特徴です。そして、モーニングジャケット最大の特徴とも言えるのが、カットアウェイと呼ばれる前端の斜めのカッティングラインです。このシャープなカットラインが、モーニングを凛とした印象にしています。

ジャケットの下に着用するズボンは、縞模様が入ったものを合わせるのが一般的です。色は、ジャケットに合わせてグレーか黒を選びます。この縞模様は、縦縞模様のことで、ストライプの幅が狭いものが正式とされています。

ジャケットとズボンの間には、ベストを着用します。ベストは、シングルボタンまたはダブルボタンのもので、色はグレー、淡い黄色、ベージュなど、落ち着いた色合いが一般的です。

これらのアイテムを正しく組み合わせることで、格調高いモーニングスタイルが完成します。結婚式という晴れやかな舞台にふさわしい、上品で洗練された雰囲気を演出してくれるでしょう。

結婚式でのモーニング

日本では、結婚式という特別な日に、新郎新婦の父親がモーニングを着用することが多く見られます。モーニングは、その格式高い雰囲気から、結婚式にふさわしい正装として古くから親しまれてきました。 両家の代表として、また、人生の門出を迎える我が子を荘厳な気持ちで見守るために、父親はモーニングを身にまとい、式に臨むのです。 一方、新郎がモーニングを着用することもあります。しかし、近年では、新郎の衣装も多様化しており、タキシードやフロックコートなど、スタイリッシュな洋装を選ぶケースも増えています。 自身の個性や式の雰囲気に合わせて、新郎は様々な衣装の中から自由に選ぶことができるようになってきました。

モーニングを着こなす際の注意点

結婚式や授賞式など、格式高い場にふさわしい正装であるモーニング。その着こなし方には、いくつか押さえておきたい重要な点があります。

まず、シャツは白のウィングカラーシャツを選びましょう。ウィングカラーシャツとは、襟の先端が燕の羽のように水平に尖ったデザインのシャツのことです。この襟の形が、モーニングコートの凛とした雰囲気を引き立てます。

ネクタイは、シルバーグレーや薄い黄色など、控えめな色合いで、光沢を抑えたものを選びましょう。華やかになりすぎず、モーニングの格調を保つことが大切です。

靴下は、黒のロングホーズを着用します。ロングホーズとは、ふくらはぎまで覆う丈の長い靴下のことで、座った際に素肌が見えないようにするためです。靴は、黒のエナメル靴を合わせるのが正式です。

ポケットチーフは、白のリネンかシルクのものを、胸ポケットに軽く挿しましょう。ただし、チーフの先端を四角く整える「スクエアドフォールド」など、かっちりとした折り方は避け、あくまでも自然な印象に仕上げることが重要です。

これらの点に注意して、モーニングを正しく美しく着こなしましょう。

まとめ

結婚式は、二人の新しい門出を祝う大切な場です。そして、新郎新婦の親御様にとっても、我が子の晴れの舞台に相応しい装いで臨みたいと願うのは当然のことでしょう。格式高い正装であるモーニングは、新郎新婦の父親が結婚式に参列する服装として、伝統的に選ばれてきました。モーニングは、昼間の儀式にふさわしい、格調高い正装です。その凛とした佇まいは、結婚式という厳粛な場において、一層の格式と華を添えてくれるでしょう。

しかしながら、モーニングには、長い歴史の中で育まれてきた、細かな着こなしのルールが存在します。例えば、モーニングコートの裾は膝丈の裏地が見える長さにする、ベストはシングルボタンで白か薄いグレーのものにする、など、伝統的な決まりを踏まえて着用する必要があります。これらのルールを事前にしっかりと理解しておくことで、自信を持って結婚式当日を迎えることができるでしょう。

新郎新婦の父親としての喜びと誇りを胸に、伝統的なモーニングの装いで、二人の未来を祝福しましょう。