衣装

花嫁を軽やかに魅せる『ワトー』の魅力

花嫁を軽やかに魅せる『ワトー』の魅力

ウェディングの質問

先生、ドレスの後ろに長い布がついているのを見たんですが、あれは何ですか?

ウェディング専門家

それはね、トレーンって呼ばれているものだよ。ウェディングドレスによく使われているデザインだね。で、後ろのどこからついているのかな?

ウェディングの質問

肩から背中にかけての、少し下に布がついていました!

ウェディング専門家

なるほど!それはワトーって呼ばれているトレーンだね。肩から裾に向かって柔らかく広がっていて、可愛らしい印象のドレスによく使われているよ。

ワトーとは。

結婚式の時に着るドレスで、肩から裾に向かってゆったりと流れる布の飾りのことを『ワトー』といいます。この飾り、ドレスの後ろ側のヨークと呼ばれる切り替え部分から伸びている場合にも『ワトー』と呼びます。肩から裾に流れる布飾りというと格式ばった印象を受けますが、『ワトー』は、もっと普段使いしやすい、柔らかな印象の飾りです。ちなみに『ワトー』はフランス語から来ていますが、本来の発音は『ヴァトー』です。

ドレスの印象を決めるトレーン

ドレスの印象を決めるトレーン

結婚式という特別な日に花嫁が身に纏うウェディングドレス。そのドレスのシルエットを決める要素の一つに、トレーンがあります。トレーンとは、ドレスの腰やスカートの裾から後ろに長く引きずるようにデザインされた部分のことです。ドレスの後ろ姿に華やかさを添え、歩くたびに美しく揺れ動くその姿は、花嫁をより一層美しく、印象的に見せてくれます。
トレーンの長さやデザインは実に様々ですが、大きく分けるとトレーンがないものから、短いもの、長いものまであります。そして、トレーンにはそれぞれに名前が付けられており、その名前を耳にする機会もあるかもしれません。例えば、チャペル式で人気のある、長いトレーンを持つデザインのものは、“ロイヤルカテドラルトレーン”や“モナコトレーン”などと呼ばれ、格式高い教会や大聖堂に映える、豪華で印象的な後ろ姿を演出します。
一方、ガーデンウェディングやレストランウェディングなど、カジュアルな雰囲気の式で人気なのが、“ワトー”と呼ばれるトレーンです。これは、膝下あたりまでの短いトレーンのことを指し、軽やかで動きやすい点が特徴です。可愛らしい印象を与えたい花嫁にも人気があります。
このように、トレーンは長さやデザインによって、ドレス全体の印象を大きく左右します。そのため、会場の雰囲気や式の形式、そして何よりも自分がどんな花嫁になりたいかをイメージしながら、ぴったりのトレーンを見つけてみてください。

トレーンの種類 長さ 特徴 おすすめ式場
ロイヤルカテドラルトレーン
モナコトレーン
長い 豪華で印象的
格式高い雰囲気に合う
教会
大聖堂
ワトー 膝下あたりまで 軽やかで動きやすい
可愛らしい印象
ガーデン
レストラン

ワトーの特徴

ワトーの特徴

– ワトーの特徴ワトーとは、花嫁のドレスの後ろ姿に優雅な流れを添えるトレーンの一種です。一般的なトレーンはスカートの裾から続くのに対し、ワトーは肩や背中から緩やかに布が流れ落ちるようにデザインされています。まるで滝が流れ落ちるように、あるいは天使の羽根のように、上半身から優美な曲線を描きながら裾へと続きます。このデザインの特徴は、縦のラインを強調することです。上から下へと流れるような布の動きは、視覚的に縦のラインを強調し、花嫁のシルエットをより美しく見せてくれます。そのため、すらりとした印象を与え、背を高く見せる効果も期待できます。ワトーは、その優雅でロマンティックな雰囲気から、多くの花嫁を魅了してきました。ドラマティックな演出にも最適で、バージンロードを歩く姿は、ゲストの記憶に深く刻まれることでしょう。素材やデザインによって、可愛らしい印象から、上品で洗練された印象まで、幅広いイメージを表現することができます。

特徴 詳細
形状 肩や背中から裾へと流れるデザイン
イメージ 滝、天使の羽根
効果 縦のラインを強調、すらりとした印象、背を高く見せる効果
雰囲気 優雅、ロマンティック、ドラマティック
素材・デザインによる印象 可愛らしい、上品、洗練された

ワトーの歴史

ワトーの歴史

– ワトーの歴史18世紀フランスは、太陽王ルイ14世の死後、宮廷文化が大きく変化しました。重厚で格式ばっていたバロック時代から、より繊細で優美なロココ時代へと移り変わる中で、芸術にも新たな息吹が吹き込まれます。絵画の世界では、アントワーヌ・ヴァトーという才能豊かな画家が登場し、貴族たちの優雅な日常生活や恋愛模様を繊細な筆致で描き出しました。ヴァトーの作品に頻繁に登場するのが、当時の上流階級の女性たちが身に纏う、軽やかで優美なドレスです。このドレスは、後に「ロココドレス」と呼ばれるようになり、その中でも特に特徴的な背中のデザインから「ワトー」と呼ばれるようになりました。肩から背中にかけてゆったりと流れるような布地は、まるで羽衣のように軽やかで、女性の体のラインを美しく引き立てます。生地には、光沢のあるシルクやレースが贅沢に使われ、リボンやレースで華やかに装飾されていました。ワトーは、ロココ時代の美意識を体現したスタイルとして、当時の人々を魅了しました。そして、時代を超えて現代においても、その優美で洗練されたイメージは、ウェディングドレスのデザインなど、様々な場面で愛され続けています。

項目 説明
時代背景 18世紀フランス、ロココ時代。バロック時代の重厚な雰囲気から、より繊細で優美な様式へ変化。
人物 アントワーヌ・ヴァトー:貴族の日常生活や恋愛模様を描く画家。彼の作品に登場するドレスが「ワトー」と呼ばれる。
ワトーの特徴 – 肩から背中にかけてゆったりと流れるような布地
– 光沢のあるシルクやレースを使用
– リボンやレースで華やかに装飾
影響 ロココ時代の美意識を体現したスタイルとして人気を博し、現代でもウェディングドレスなど様々な場面で影響を与えている。

ワトーが似合うドレス

ワトーが似合うドレス

優美なドレープが特徴のワトーは、花嫁の美しさをより一層引き立てる装飾です。ウェディングドレスにワトーを取り入れることで、上品で洗練された印象を与えられます。

ワトーは、Aラインやエンパイアラインなど、比較的シンプルなシルエットのドレスとの相性が抜群です。 すっきりと流れるようなラインが、ワトーのドレープの美しさを際立たせ、洗練された雰囲気を演出します。一方、装飾の多いデザインやボリュームのあるシルエットのドレスにワトーを合わせると、全体的に華美になりすぎる場合があるので注意が必要です。

素材選びも重要です。 チュールやオーガンジーなど、軽やかでエアリーな素材は、ワトーのドレープをより美しく見せてくれます。シルクシフォンやレースなど、上品な透け感を持つ素材もおすすめです。 透明感のある素材は、ワトーの優雅さを引き立てながら、花嫁に軽やかで妖精のような雰囲気を添えてくれます。

ワトーが似合うドレスは、華やかでありながらも、軽快で動きやすいという特徴があります。そのため、ガーデンウェディングやレストランウェディングなど、比較的カジュアルな雰囲気の結婚式にも最適です。

要素 ポイント
シルエット – Aラインやエンパイアラインなどシンプルなものが合う
– すっきりとしたラインがワトーのドレープを引き立てる
– 装飾が多いものやボリュームがあるものは避け、洗練された雰囲気を演出
素材 – チュールやオーガンジーなど軽やかでエアリーなものが合う
– シルクシフォンやレースなど上品な透け感のあるものもおすすめ
– 透明感のある素材が優雅さと軽やかさを演出
おすすめシーン – ガーデンウェディング
– レストランウェディング
– 比較的カジュアルな雰囲気の結婚式

ワトーで叶える優美な花嫁姿

ワトーで叶える優美な花嫁姿

優美で軽やかな雰囲気を持つワトーは、花嫁の後ろ姿をロマンティックに彩る人気のアイテムです。スカート部分から流れるように長く伸びるトレーンとは異なり、腰の位置からエアリーな布地が背中を覆うように広がるのが特徴です。歩くたびにふわりと揺らめくその姿は、まるで妖精が羽ばたくようで、見る人を幻想的な世界へと誘います。ワトーの魅力の一つは、他のトレーンに比べて取り外し可能なデザインが多い点です。チャペルでの挙式ではワトーを付けて厳粛な雰囲気を演出し、披露宴では取り外してゲストとの歓談やダンスを楽しむなど、シーンに合わせてアレンジを加えることができます。シンプルなウェディングドレスに合わせることで上品な華やかさを添えたり、レースやビジューが施された華やかなドレスに合わせることでさらに華やかさを引き立てたりと、様々なテイストのドレスとの相性が良い点も嬉しいポイントです。素材や長さ、デザインも豊富なので、ぜひお気に入りの一着を見つけて、ワトーで優美で軽やかな、自分らしい理想の花嫁姿を叶えてみてください。

特徴 詳細
見た目 – スカート部分ではなく腰の位置から広がる
– エアリーな布地が背中を覆うように広がる
– 歩くたびにふわりと揺らめく
魅力 – 取り外し可能なデザインが多い
– シーンに合わせてアレンジが可能 (挙式では着用、披露宴では取り外しなど)
着用シーン – 教会式
– 披露宴
ドレスとの相性 – シンプルなドレス: 上品な華やかさをプラス
– 華やかなドレス: 華やかさをさらに引き立てる
その他 – 素材、長さ、デザインが豊富