結婚観の違い：プロテスタント式とは？

結婚観の違い：プロテスタント式とは？

プロテスタントとは

– プロテスタントとは
プロテスタントは、16世紀にヨーロッパで起こった宗教改革をきっかけに、カトリック教会から分離して生まれたキリスト教の様々な宗派をまとめた呼び名です。

それまでのキリスト教はカトリック教会が中心で、聖書はラテン語で書かれ、一般の人々は読むことができませんでした。

しかし、16世紀に入ると、マルティン・ルターやジャン・カルヴァンといった宗教改革者たちが、聖書こそが信仰の唯一の拠り所であると主張し、誰でも聖書を読み、神様に直接祈ることができるようにと訴えました。

こうして、聖書を重んじ、一人ひとりの信仰を大切にするプロテスタントが誕生したのです。

プロテスタントには、ルター派、カルヴァン派、 anglicanなど、多くの宗派がありますが、共通しているのは、聖書を信仰と生活の唯一の規範とし、万人祭司の原則を掲げている点です。

これは、すべての信徒は神様の前に平等であり、誰でも聖書の教えを学び、神様に仕えることができるという考え方です。

日本では、明治時代以降にキリスト教が解禁されてからプロテスタントが広まりました。

現在では、日本国内にも多くのプロテスタント教会があり、それぞれが聖書の教えに基づいた活動を行っています。

プロテスタントにおける結婚の考え方

– プロテスタントにおける結婚の考え方

プロテスタントでは、結婚は男女間の愛情と約束に基づいた、生涯を共にするという決意の上に成り立っています。これは、神聖な儀式としてだけでなく、二人の人間による自由な意思に基づいた契約という側面も持ち合わせています。

カトリック教会では、結婚は聖礼典の一つとされ、神が二人の結びつきを不可侵なものとすると考えられています。一方プロテスタントでは、結婚は聖礼典とは位置付けられていません。しかし、だからといって結婚を軽視しているわけではありません。プロテスタントにとっても結婚は、神の祝福を受けた、尊く大切なものです。

プロテスタントの教会で行われる結婚式では、聖書の言葉が読み上げられ、牧師が結婚の意義や夫婦としての在り方について説きます。そして、二人は神の前で永遠の愛を誓い、指輪を交換し、祈りを捧げます。結婚式は、二人の新しい門出を祝うと同時に、神への感謝と、これから始まる夫婦としての生活に対する決意を新たにする場でもあります。

プロテスタントでは、夫婦は互いに愛し合い、支え合い、共に喜びを分かち合い、困難を乗り越えていくことが求められます。そして、子供を授かり、家庭を築くことは、神の祝福と考えられています。

プロテスタント式結婚式の特徴

プロテスタント式の結婚式は、キリスト教の教えに基づいた、厳粛ながらも温かい雰囲気で行われることが特徴です。

挙式会場は教会が一般的ですが、近年ではホテルやレストランなど、教会以外の場所を選ぶカップルも増えています。

式次第は宗派や教会によって多少異なりますが、聖書の一節が朗読され、結婚生活の指針となるような説教が行われます。そして、新郎新婦は神の前で永遠の愛を誓い、指輪を交換し、永遠の幸せを祈ります。

これらの厳かな儀式の間に、参列者全員で賛美歌を斉唱したり、聖歌隊が美しい歌声を響かせたりすることも、プロテスタント式結婚式の特徴です。

このように、プロテスタント式結婚式は、神の祝福と参列者の温かい祝福に包まれながら、新しい人生の門出を祝う、感動的な式典と言えます。

離婚に対する考え方

結婚とは、生涯を共にすると誓い合った二人の、深く神聖な絆です。しかし、人生には様々な困難が待ち受けており、夫婦といえども、その道のりを共に歩むことが難しいと感じる場面に出くわすこともあるでしょう。
このような時、「離婚」という選択肢が頭をよぎるかもしれません。しかし、離婚は決して簡単な決断ではなく、その決断に至るまでには、夫婦それぞれが多くの葛藤や苦悩を経験することでしょう。
キリスト教において、結婚に対する考え方は教派によって異なります。カトリックでは、結婚は神との契約と捉えられ、原則として離婚は認められていません。夫婦の絆は神聖であり、簡単に解消できるものではないという考え方が根底にあります。
一方、プロテスタントでは、結婚は人間同士の契約と捉えられ、離婚も認められています。しかし、だからといって、離婚を軽視しているわけではありません。離婚はあくまでも、夫婦関係が修復不可能なまでに破綻した場合の、最後の手段とされています。
いずれの立場においても、安易な離婚は決して推奨されておらず、結婚生活を継続するためにあらゆる努力を尽くすことが求められています。夫婦間の対話や、専門家への相談などを通して、問題解決のために共に歩むことが大切です。

結婚式を挙げる際の注意点

人生の門出となる結婚式。特にプロテスタント式では、教会という神聖な場で愛を誓い合うため、式典の内容やマナーについて予め理解しておくことが大切です。

まず、結婚式を挙げる教会の牧師先生との面会は必須です。式次第の内容はもちろん、結婚式の意義や費用、教会が定めるルールなどを具体的に確認しましょう。教会によっては、結婚前のカウンセリングが必須となっている場合もあります。

結婚式に参列する招待客に対しても、教会に相応しい服装やマナーを周知しておきましょう。派手な服装や過度な露出は控え、神聖な場にふさわしい振る舞いを心がけることが大切です。教会によっては写真撮影やビデオ撮影に制限を設けている場合もあるため、事前に確認し、招待客にも丁寧に伝えましょう。

これらの点に注意し、教会としっかりと準備を進めることで、心に残る感動的な結婚式を挙げることができるでしょう。